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【完全版】絶対にみつける、「かかりつけ医」 クリニックの選び方

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みなさんは「かかりつけ医」がいますか?

あー熱があるー 咳がでる。 カラダがだるい・・・ 
しょうがないからクリニックに行くかー  どこいこうかな???

なんて経験はありませんか?

近年では駅前にクリニックばっかり入っているビルが乱立し、多くのクリニックが開設しており、利便性の向上と共に、ちょっと変わったお医者さんもいたりと、みなさんがしっかりとクリニックを見極める必要が出てきました。

費用負担についても、国は、最初の診断はご自宅付近の「かかりつけ医」に見てもらいましょうという大まかな方針に基づき、2016年度に改正された診療報酬改正(みなさんの医療費を決めるのが診療報酬)では、大病院に紹介状なしで行くと5000円以上自己負担(医療費とは別に)する制度やかかりつけ医を評価する改定が行われたこともありました。

そんなわけで、大きな病院で検査をしてもらうためには、クリニックの先生から紹介状を書いてもらうことが必要なるわけです。

体験された方も多くいるとおもいますが、先生によっては、大きな病院で調べて欲しいと言いづらい先生がいたり、お願いするとムッとする先生がいます。

先生にとってみると、病院に言ってまでの検査が必要ないと考えてますし、自分が信用されてないと思ってしまうわけです。そんな、相互のコミュニケーション不足が発生すると、医者が信用できず、ドクターショッピング(医療機関を次々とあるいは同時に受診する)するようになってしまいます。

信用できる「かかりつけ医」の先生であれば、普段から患者さんとコミュニケーションを取り、病状を確認し、本当に大きな病院に行かねば行けない時はすぐに紹介状を書いてくれるものです。

専門外でも真摯に話を聞いてくれ、ベストな選択肢を教えてくれることも多々あります。

今回は、そんな信用できるかかりつけ医を見つける事ができるよう、病院・クリニック選びの方法を紹介します。

はじめに

病院クリニック事情について
まずは、厚生労働省の一般診療所の開設数を表にしてみました。 昭和59年から比べると2万件以上クリニックが増えていることがわかります。

一方で、病院の数は、平成2年まで増え続け、そこから1500箇所以上減っており、近年でも減少を続けています。

この現象は行くとか理由がありますが、大きな理由として国の医療政策が大きく関わっています。
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大まかな政策でいえば、病院の病床数を減らし、入院患者の入院抑制及び入院期間の抑制を即し、クリニック等の診療所が地域医療の要なので
手厚くすること、また在宅医療>>入院治療になるような診療報酬体型を構築しています。

もうひとつに医者にとってクリニックを開設することそれは、会社員が起業すると同じことです。

開業医と病院医では、年収が1.5倍以上違いますし、教授など上司がいなくなるわけで、社会人の起業ブームと同じように医師の開業ブームがあり、敷居が下がっています。
本来開業する年齢層に達していなくても開業する先生がいるのも事実ですし、お金を稼ぎたいから開業しようという先生もいます。


開業理由は様々ですが、「かかりつけ医」の先生を選ぶ以上、末永くご厄介になる頼りになる先生は、地域医療の為に開設するような志を持つ先生がいいですよねー!

「かかりつけ医」とは一体どんな先生のことを指すのか?

東京都医師会のホームページを引用すると

「かかりつけ医」は、患者さんの身近にあり、いつでも病気の相談を受け、そして丁寧に正確に病状を説明し、また必要なときにはふさわしい医療機関を紹介するなどの役割を担っています。

また、「かかりつけ医」の5つの要件として

1. 近くにいる
2. どんな病気でも診る
3. いつでも診る
4. 病状を説明する
5. 必要なときにふさわしい医師を紹介する


つまり、内科全般のみならず、他の科目の病気など幅広い知識を持っていて、近所で、24時間対応してくれるオールラウンダーの体力がある先生を探す必要があるということです!!

そんな簡単に見つかりっこないと思いますが本当にそう思います。今期がいるし、どこか妥協も必要でしょう!!

探す先生の科目は、
内科
婦人科(女性)

特に女性は婦人科系疾患から来る症状もたくさんあるので、内科婦人科を幅広く診ることが出来る先生を見つけましょう。

次からは具体的な探し方を含めて大切な項目を記載していきます。


診療圏(要件1:近くにいる)

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(赤:一次診療圏 青:二次診療圏 緑:三次診療圏)

いきなり聞き慣れない言葉が出てきたと思いますが、クリニック・病院を開業する上でのマーケティングで診療圏と呼ばれるものがあります。診療圏は、人口統計調査から病気になる人の率を調べ、クリニックからの距離でそのうちの何%が来院見込みですよ!だけれど他にもクリニックが3つあるから、3分の1が来そうですねーといった調査です。

おおまかにクリニックの場所から歩いてこれる範囲では、80%の患者さんが集まるとされています。これを1次診療圏、さらに大体自転車で行ける範囲(1キロとか2キロくらい)を2次診療圏車で来れるくらいの距離だと3次診療圏なんていい方をします。

この診療圏の考え方は受診者側にも大切です。「かかりつけ医」が遠いと行くのを躊躇するものです。例えば勤務先の近くにかかりつけ医がいてもいざというときには行けなくなってしまうことがあります。また、車で行ける範囲にかかりつけ医が見つかったとしても熱がひどくて運転が出来ないかもしれません。

良いお医者さんは、地元の人気が高いこともありますから、1時間待ち2時間待ちはザラかもしれません。その時には家に帰ってあとで来ようと思えるのが、徒歩圏内の1次診療圏です。
なので、「かかりつけ医」探しはまず、徒歩圏内のところから探して、段々範囲を広げていきましょう!


探し方ツール

オススメの探し方は、やっぱり地図アプリやサイトです。
検索は、「住所 クリニック 内科」などで検索すると他の科目のクリニックがでなくてわかりやすいでしょう。

ヤフー地図map.yahoo.co.jp
Google マップ

地元医師会のホームページを見る

医師会とは医師のみが加入できる任意団体です。なんとなく皆さんは医師会というと政治に横槍いれてるような団体のイメージがあるかもしれません。 しかし、医師会は地域の行政機関、学校などと連携して地域医療を支えている団体でもあります。

お医者さんにとっては、医師会の参加は悩ましい問題で、多くの先生との繋がりや情報を得ることや地域の方への健康診断や予防接種が行うことが出来るのですが、毎月の会費を払うと共に地域によっては、推薦が必要など様々な入会基準があります。 さらに役員などになれば多くの打ち合わせ等に参加することや、夜間休日診療所の当番もあったりと、先生によってはそのへんが面倒で入らない先生もいます。

医師会に参加している先生は面倒見がよい先生が多いし、勉強会や地域の医師同士のコミュニティーがあるので、他科目の良い先生や大学病院等の中核以上の病院の先生などもよく知っており、紹介状の信頼性も高くなるでしょう。

クリニック探しにはまず地域の医師会のホームページを検索してみることをオススメします。

検索する際には、市町村名+医師会ですぐ見つかると思います。
例:千代田区医師会(http://www.chiyoda-med.or.jp/

例えば、千代田区医師会のホームページを見て頂ければ分かりますが、医療機関一覧や医療機関マップがあり検索しやすい様になっています。(設計が古いサイトが多いですが。。。)

まずはこちらでご自宅付近のクリニックが医師会に参加しているか確認しましょう!

クリニックのホームページを見る

昔ながらの先生に関してはあまり対応しておりませんが、最近の先生ならばクリニックのホームページが整備されています。このホームページにもクリニック選びの大切な要素があります! 

医療機関は、広告(駅とかにあるのは、案内!)を出していけないルールがあり、もっぱら宣伝の多くは自身のクリニックのホームページに乗っています。先生の経歴紹介やブログコーナーなどが整備され、いろいろな健康情報を流すまめな先生もいれば、一回作りっきりでブログコーナーがあっても更新しない先生もいます。

この辺で先生のタイプはわかると思いますが、まず大切なのは先生情報です。

医師紹介ページ

お医者さんの情報は、こんな感じで書かれることが多いです。

専門
内科(循環器内科)

資格
産業医
・日本循環器学会認定 専門医
・日本内科学会認定総合内科 専門医
・日本アレルギー学会 認定資格

経歴
XXXX年 XXOOOO大学医学部卒業 
XXXX年 XXOOOO大学病院XXOO科入局
XXXX年 OOXX病院救命救急科勤務(救命救急科部長)
XXXX年 OOOOXクリニック(副院長)
XXXX年 現在:XOOXクリニック開設(院長)

上記の感じで、専門分野、資格、経歴があります。
まずいちばん最初に経歴を見ましょう!個人的にはクリニック探しで一番重要視しています。


じつは、内科クリニックなど「かかりつけ医」になる先生は経験が多彩で、多くの臨床(患者さんを見ること)をしていることが信頼に繋がります。
一般的に医者が一人前と呼ばれるには卒業後10年から15年かかると言われておりますので、1行目の卒業から現在のクリニックに勤務するまでの時間が短いお医者さんはちょっと心配です!僕は選びません。

続いて経験している経歴を見ましょう。 大学卒業後に大学病院に勤め、そのまま開業してしまう先生もいれば、上記の経歴の様に救命救急などの現場を踏んでいる方がいます。また、開業前にはクリニックでの勤務経験があったりするととても魅力的です。
救命救急は多くの臨床を積むことや不眠不休で働く事もある過酷な現場も多く、迅速な診断力が付きます。コミュニケーションも多く取らないと事故が起こるので、やることは盛りだくさんです。その分他の先生にくらべフットワークが軽いことが多いです。

開業前にクリニックに勤務していることは、病院と違い検査機器も少なく、血液検査の情報などすぐに結果も出てきません。また、クリニックだと入院ベッドもなく、限られた情報の中で、患者さんにどのような処置をするか、患者さんを見る時間をどのように分配するか、病院と違い患者さんに近くサービス業としての接客精神も必要になったりします。そんなわけでとっても大切な要素です。

次に専門と資格を見てみましょう。
標榜(科目)に内科と書いてあれば、内科全体的に見てもらえるものですが、 先程書いたとおり、自分の病気と先生の専門があっていることも大切です。内科といっても総合内科、循環器等専門内科、診療内科といろいろあり、心療内科の先生にお腹が痛いと言っても専門外です。心臓が痛ければ循環器内科、お腹が痛ければ消化器内科など大まかな分け方でどの先生が適任かわかりますが、「かかりつけ医」を選ぶ以上出来る限り内科医のかかりつけ医は1名にしたいものです。そこで、上記の専門の部分に日本内科学会認定総合内科専門医とかいてあると安心です! 医者には専門医制度があり、いろいろな資格試験や講習があります。それらを合格すると専門医として名乗ることができ、総合内科専門医は、総合的な内科全般専門としていますよ!ということになります。かかりつけ医が持っているとすごく安心ですねー

とまあこんな感じで先生紹介のページを確認しましょう!

施設情報やクリニックについて

クリニックの内覧と機械の写真などが乗っているでしょう。

内科クリニック選びのポイントとして、レントゲン室・エコー・心電図の3点があると良いでしょう!最近のクリニックでは面積や費用の問題でレントゲン室がないクリニックなどもありますが、肺炎などの症状になった場合、標準診断にはレントゲンを使います。レントゲンのない施設では、肺炎が疑われた場合、1.「薬を出してみる」2.「他の病院へ転送する」となり、2になった場合、あなたは余計な費用と時間を負担することになるでしょう。1は1で心配です・・・

心電図やエコーは心臓の病気などで有効的ですので、やっぱりあるに越したことはありません。 ない施設というのはもしかしたら内科が専門じゃないのかな・・・と思ってしまいますね。

この他に専門の先生だと内視鏡や皮膚科も出来る先生は顕微鏡があります。

営業形態・場所について

最後にクリニック選びで大切なのは営業時間とアクセスのしやすさです。一般的にクリニックの場合、平日1日休みがあり、土曜午後休、日曜祝日休診、午前は8時30分ないし9時台から12時30分程度まで、午後は2時あるいは3時から6時前後というのがよくあるパターンです。訪問医療など行っている先生によっては、午前診察午後は訪問診療などもあったり、平日夜20時まで行われている診療所もあります。「かかりつけ医」を探す以上、上記の営業時間の他、夜間電話対応で24時間対応しているクリニックがいいでしょう。

場所については、先ほどの診療圏を元に先生は開業したい場所を選びます。診療圏がベースになるとどうしても駅前>住宅街になりがちです。また、最近はやりのショッピングモール内にあるクリニックです。 それぞれ場所に利便性はありますが、駅前ですと駐車場が少ない、ショッピングモールですと駐車場は大きいけど駐車場からモール内のクリニックまでが遠いことがデメリットになったりします。
ご自身の利便性にあった場所がよいでしょう。

口コミサイトを確認する

医療機関は食べログのようにたくさんの書き込みはないものの、若干の口コミサイトは存在します。 参考程度には良いかもしれませんが、個人的にはほぼ信用していません。
例えば、
A先生----頑固一徹、医療に真面目、患者に怒る、診察時間が長い
B先生----物静か、電子カルテなのでパソコンに向かいながら話が進む、優しい、診療時間が普通
C先生----明るい先生、ポンポンお願いすると薬を出してくれる、診療時間が短い

なんて3人の先生がいたとして、
A先生の評価は、
ポジティブ
・よく見てくれる
・心配して怒ってくれる
・はっきりと答えてくれる
ネガティブ
・相談しづらい
・怒られる
・ムスッとしている
・待ち時間がながい

なんて口コミになるでしょう。
B先生だったら、
ポジティブ
・相談しやすい
・待ち時間が長すぎない
・薬の説明をしてくれる

ネガティブ
・しっかりと見てくれない
・パソコンばっかりいじってる

なんてイメージでしょう。
C先生もまー似たように
ポジティブ
・相談しやすい
・薬をすぐ出してくれる
・すぐ終わる
ネガティブ
・たくさん薬をだされる
・診療が短すぎて心配

このように、人によって印象なんて全然違います。口コミでピックアップするべき事項としては、受付やコメディカル(看護師や技師)の態度、待合室の状況、車が停めづらいなどは大切でしょう。
一方でみんながみんな先生が怖いと書き込んでいたらそれはちょっと行きたくないですね・・・

実際に行ってみる

今までの方法で、下調べをしたら次は実際に行ってみましょう。まずはホームページで初診の案内を見ましょう。 予約が必要そうであれば、電話して初診ですけど直接行っていいか、混んでるか聞いてみましょう。長電話は迷惑になるかもしれませんので、症状を聞かれるようなときには手短に答えましょう。 

クリニックに到着したら、通常通り受付しましょう。確認するポイントは、待合室が綺麗(掃除的な意味)、受付の対応が良い、患者に対して細かい配慮があるか? でしょう。
待合室・受付の雰囲気がクリニックの評価に直結することは、しっかりと経営している医師なら把握していることです。

次に、先生とのファーストコンタクトですが、先生がしっかりと挨拶してくれること、症状をしっかりと聞いてくれること、考えられる病気を教えてくれて出す薬についてどんな薬か教えてくれることが大切!
初めての診察でこの辺がパパパパッと3分くらいで終わっちゃうとちょっと心配ですよねぇー 
後は、電子カルテなのでずっとパソコンを見てパソコンみながら終わっちゃう先生も信頼薄になってしまいます。

上記あたりを中心に自分のかかりつけ医として先生を見極めましょう!

会計

会計にクレジットカードが使えればラッキー 患者さんのことを気遣っている先生かもですね! また、最近では医療機関は会計の明細を出すことが義務付けられています。その中に「時間外対応加算1:5点」があれば、基本的にその先生は診療時間外でも24時間常時電話することになっています。


まとめ

  • 先生について

・医師会に加入しているかを確認する
・卒業後から10年以上の臨床経験がある
・他の科目も経験している
・開業前にクリニックでの勤務経験がある
・専門が一致している。
・総合内科医などの専門医資格がある

  • 施設について

・自宅から近い
・ホームページがしっかり更新されている
・レントゲン室・エコー・心電図がある

  • クリニックについて

・利便性がある営業時間
・利便性が高い場所(1次診療圏が好ましい)

  • 実際にいってみて

・受付・待合室の雰囲気がいいか?
・先生はしっかり挨拶して病気の説明・薬の説明をしてくれるか?
・会計明細に「時間外対応加算1」があるか?

裏話(注意点?)

最近駅前に乱立するようにクリニックがたくさん入っているビルなどを見かけませんか?1Fが調剤薬局で2Fから5Fくらいまで診療科目がかぶらないように作られているビルです。一般的に不動産屋と調剤薬局が協力して作られてることが多いです。
テナント(クリニック)は、不動産屋や調剤薬局から業者へビル一覧表が送られて開業希望の先生にご紹介されます。診療科目は最初は全科目OKから始まり埋まった科目が減っていくパターンやすでに不動産屋が科目を指定している場合があります。そのようにして集まってくるテナントは大抵お互いの先生をよく知りません。医師はよく知らない先生にはあんまり紹介状を書いたり紹介したりしないので、例えば内科の先生に皮膚科に行くことを勧められ、同じビルの中に皮膚科があるのに外の先生を紹介してしまうことはよく耳にする話です。そうするとその噂を聞いた皮膚科の先生も内科患者さんを外の先生に紹介するなどして、患者さんは不便をこうむります。たまにお互いの先生で喧嘩してるなんて話も聞きます・・・ なんとも無駄ですね・・・

最後に

何度もいい「かかりつけ医」の先生を探すのは骨が折れる作業です。1度の診療でその先生の本質を見極めることは難しいでしょうが、何度もいろいろ通いながら本当に信用できるかかりつけ医が見つかることをお祈ります!