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低温調理・真空調理についての調理機器・サイトまとめ

先日ホーロー鍋で有名なバーミキュラから高級炊飯器が発表されました。 
↓こんなやつです。

Vermicular RICEPOT

バーミキュラならではホーローにコダワリがある炊飯器で、今まで販売されている炊飯器とは全く形が違います。さらに、究極の美味しいご飯を作るために保温機能を無くすという革新的な炊飯器ですが、低温調理・無水料理・焼き付けも思い通りという至れり尽くせりの素晴らしいマルチプル機能の炊飯器です。
無水料理
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焼き付け機能
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低温調理
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※バーミキュラサイトより

とくに今回注目したいのは、低温調理機能です。

近年世界では、Kickstarterで大人気だったAnovaなどから低価格の低温調理器が販売され、注目されています。日本でも、シャトルクックや炊飯器の保温機能を利用した低温・真空調理が流行っていますが、今回は日本で入手可能な調理機器や実践している人のサイトをまとめて見たいと思います。

低温調理・真空調理とは?

WIKIPEDIAより

真空調理法(しんくうちょうりほう、フランス語: cuisson sous-vide)は、1979年にフランスでジョルジュ・プラリュによりフォアグラのテリーヌの調理のため開発された調理法のひとつである。「焼く」「蒸す」「煮る」に次ぐ、第四の調理法とも呼ばれる。英語ではVacuum packed pouch cookingと表記する。
生あるいは焼き目をつけるなどの下処理を施した食材と調味液をフィルム袋に入れて真空密封し、TT(temparature time)管理の出来る調理器で材料に応じた時間と温度設定をして調理される。最高でも100℃を超えることはない。加熱後に急速冷却する必要があるが、これは細菌の増殖を抑えて食中毒を防ぐためである。90分以内に3℃以下にすることが必要とされる。冷却後、冷蔵庫などでの冷蔵保存、もしくは冷凍保存されたものは必要に応じて湯煎や電子レンジ、スチームコンベクションなどで再加熱して供する。
真空パック中で調理、調味が行われるため材料の風味や旨味を逃さず均一に調理することが可能である。空気は水より熱の伝導率が悪いため、真空にすることにより熱の伝導率が向上するからである。また浸透圧により少ない量の調味液が均等に浸透する、低温で長時間加熱することにより肉類なども柔らかく仕上げることができるなどの利点がある。これは、タンパク質の分水作用温度が68℃であることによる。タンパク質は63℃から凝固を始め、68℃から水分を分離し始める。真空調理法の特徴は、この分水作用が始まる温度以下で調理可能なことである。真空調理法は、別名“低温調理”とも呼ばれる

簡単に言えば、タンパク質の凝固温度を超えてしまうと固くなってしまい、水分が出てしまうため食材が固くなってしまうため、凝固温度以下の温度を保ちつづけることで食材の柔らかさと旨味を出す調理方法です。

水は、熱伝導率が高く均一に熱を与えられるので、ムラが少なくなります。調理には、食材を水につけず更に熱伝導率が悪くなる空気をなくす必要があるため、食材を真空パックに入れる必要があり、食材と調味料を一緒に真空パック(ジップロックなどでも)に入れ真空にすると、浸透圧により急速に味が染み込みます。

この2つの利点を同時にやるので低温調理・真空調理になります。

浸透圧のわかりやすい動画がありますので見てみましょう!

【谷孝之の真空調理講座】真空調理の基本原理①「浸透圧効果」~たまねぎを使った浸透圧効果~

日本でも入手可能な家庭用低温調理器

そんな低温調理器ですが、使い方を間違えれば食中毒などの危険性もあります。 そのためかわかりませんが、国内メーカーあまり多くの種類が販売されていません。それぞれ特徴を踏まえ紹介していきたいと思います。

ANOVA PRECISION COOKER

いきなり日本で入手がなかなか難しい調理機器ですが、家庭用低温調理を世界的に爆発的人気にした商品です。
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こんな形の調理機器ですが、以下の写真のように鍋などに設置して使います。
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本商品が人気になった理由は、いままで業務用低温調理機器でしか出来なかった1度ごと正確な温度調整が出来ること、長時間の時間設定が出来る、水流を発生させることに水の温度ムラを無くす、鍋のサイズが調節が可能など必要な機能が揃っています。
日本でも多くの料理ブログユーザーが利用しています。

ヨーグルティア

ヨーグルティアは表立って低温調理器とは謳っていませんが、温度を25~65℃まで可能であり、値段が安く国内メーカー製造の安心感があります。 ただしヨーグルト用なのでANOVAと違うサイズが小さい(直径140×高さ145mm)ので慣れてくると物足りなくなるでしょう!

シャトルシェフ

保温調理器ですが低温調理も可能です。魔法瓶で有名なサーモアが出しとても人気の商品です。電気を利用する必要もなく、魔法瓶効果で温度の低下を抑える効果が高く、加熱調理にかかる費用を抑えることができる調理機器です。温度計と組み合わせることにより、低温調理も可能となりますが、一定の温度維持は難しく頻繁に温度管理の必要があるでしょう。入手難易度は、一番低く、サイズも大きいので低温調理に挑戦するには最適でしょう。

サーモス 真空保温調理器 シャトルシェフ 3.0L クリアブラウン KBG-3000 CBW

サーモス 真空保温調理器 シャトルシェフ 3.0L クリアブラウン KBG-3000 CBW

タニタ スティック温度計 グリーン TT-533-GR

タニタ スティック温度計 グリーン TT-533-GR

バーミキュラ ライスポット

そして今回新たにバーミキュラからの低温調理可能な炊飯器が発売されました。 30℃から95℃まで1度刻みの温度設定が可能という低温調理に必要な機能を備えており、国内メーカーの安心感と入手難易度も低さから、ヨーグルティア以外の選択肢として人気になりそうです。 多機能な分お値段は高めですが・・・
発売日はもうちょっと先です。。
www.vermicular.jp

低温調理の実践サイト

日本でも沢山の方が低温調理に挑戦していますが、個人的によく見るサイトをご案内します。

自分が低温調理に興味を持ったサイトです。 漫画家の小林銅蟲 (id:negineesan)のサイトです。ANOVA使いでいろんなものを作ってるので読み応えがあります。
negineesan.hatenablog.com

こちらのサイトも低温調理ではとても有名なサイトではないでしょうか? 低温調理器を使った記事が多く、綺麗な写真が多いのでこちらのサイトを見て低温調理器を買った人が多いのではないでしょうか? 楽天のサイト「それどこ」にも記事があり読みごたえがあります。
buchineko-okawari.hatenablog.com
srdk.rakuten.jp

はてな系サイトばっかりですが、とっちゃん (id:dagasoregae)のサイトです。どかんと肉を調理しており何個か真似させて頂きました。
http://www.dagasorega-e.net/archivewww.dagasorega-e.net

こちらのサイトは温度調節の理由(食中毒等リスクなど)が詳しく書いてあるので読み応えがあるサイトです。 とても参考になります。
havelog.ayumusato.com

2chの低温調理スレッド
低温調理、真空調理、SousVide Part2 [無断転載禁止]©2ch.net

加熱調理・食中毒について

低温調理は各種食中毒等の危険性は隣り合わせです。 上記紹介したブログの皆様も慎重に行っておりますが、ネットにはチャレンジャーな温度設定の人も沢山います。
プロじゃない方のが多いので以下の資料をみて気をつけて温度調整をしましょう。

※食中毒を防ぐ加熱 - 食品安全委員会 抜粋

項目 温度 時間
細菌性食中毒 75℃ 1分以上
ノロウイルス 85℃ 1分以上
カンピロバクター 65℃ 数分以上
サルモネラ 75℃ 1分以上
サルモネラ 75℃ 1分以上
O-157 75℃ 1分以上
腸炎ビブリオ 65℃ 1分以上


食中毒を防ぐ加熱 - 食品安全委員会(おすすめ) 
各種食中毒に対して多くの実験を行っております。低温調理の基本の卵に関する危険性についても一読の価値がありそうです。

厚生労働省がわかりやすいポスターパンフレットを多く作っております。
www.mhlw.go.jp

衛生管理の基本マニュアル:大量調理施設衛生管理マニュアル ( 平 成 9 年 3 月 2 4 日)

改定部分